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2013年 9月議会の一般質問Q&A
「横手市における、社会保障施策の到達点と課題について」
史上最も大がかりな社会保障制度の後退といわれる情勢の下で、市民の声がどれだけ市政に活かされてきたか。それを踏まえこれから市が取り組むべき課題は何か、質問する。
1. 福祉医療について
問:子どもの医療費無料化を中学生まで拡充できないか?
長年に渡る市民の要望を受け、少子化問題を克服する一方策として、乳幼児医療費を無料に!という課題を、市では県の施策に上乗せして小学校卒業まで所得制限せず入院・外来ともに無料にした。さらに近隣の大仙市などのように医療費無料化の拡充を要望する。
答:市単独分で4500万円の支出は予想以上であった。県の動向を見て検討する。
2. 国民健康保険について
問:国民健康保険税は滞納者が多く、重い税金である。保険税の減免に加え、国でも基準が緩和された医療費一部負担金の減免について市民への周知を徹底するべきと考えるがどうか?
答:生活保護基準以下・預貯金が3か月以下と国が定めた内容で国保便りに掲載している。昨年度は申請が4件。適用は0件。役所や診療窓口など連絡調整を密にし、わかりやすい説明をしていく。
3.子ども・子育て支援について
国の制度改定の下で、数少ない横手市の子ども達が心身ともに健やかに成長するためにどう手立てするかが問われている。
学齢期の子どもたちに教育の機会均等を保障することが第一と考え、次の2点を質問する。
問:要保護・準要保護の児童生徒に対する就学援助における生徒会費とPTA会費を支給することを実現されたいがどうか?
4年前、国は就学援助事業の財源を国庫支出金から地方交付税に適用替えし、新たに生徒会費・PTA会費・部活動費の3つの項目を増やしても良いと通達した。
要保護にあたる生活保護家庭の子ども達に対しても同様に、生活保護費も就学援助費用も横手市の負担分は普通交付税措置の部分であり、横手市の裁量で適用できるはずなので、ぜひ要望する。
答:横手市では項目の拡大よりも収入基準の緩和を重視し、生活保護世帯の1.3倍までとした経緯があるが、昨今の経済情勢を鑑み、平成26年度から生徒会費とPTA会費を適用する。部活動費は一律にならないので支給を断念する。
問:学校給食で、アレルギー対応をどう充実させるか?
TPP参加により「食の安全安心」が脅かされることを危惧する。植物の種のみならず魚も肉も食物すべてに遺伝子組み換え操作が横行し、「TPP参加企業を妨害するから」という理由で食品表示もできなくなることが目に見えている。そうなると様々な発ガン物質やアレルギー原因物質を、毎日口に入れざるを得なくなる事につながってしまう。調布市での小学生死亡事故が発生したことも踏まえ、子ども達を健康被害から守るための具体策を問う。
答:市内の小学生153人・中学生43人(うち5人はエピペン対象)が食物アレルギーと登録。年々増加傾向にある。市教育委員会がフローチャートを作成しアレルギー調査票を全保護者に渡して記載してもらっている。各学校にアレルギー対応委員会(学校長・教頭・給食センター・栄養教諭・養護教諭・学級担任)を組織し、学校現場で講習会を開催している。
問:食材の放射能測定は今後も重要と考えるが市の方針は?
答:県と市の測定器で月3回、各給食センターの食材を運び測定。これまで270回検査し、セシウムは不検出。現在建設中の給食センターには測定器は設置せず、アレルギー対応室として使用する。
生活環境課では外部被曝を大気中の定点観測・内部被曝を食材・農作物・水道水・プール水について測定しており今後も続ける。
4.介護の問題について
「長い間、家族が犠牲になってきた在宅介護から社会で介護する方法に変える」と、公的保険のひとつとして介護保険が誕生した。
しかし国は、10年の間に5段階の「要介護」から、軽度な「要支援1と2」を作り7段階のシステムに変えた。それを平成27年度以降は、要支援の人を介護保険から外し、市町村のお金で単独事業としてやりなさい・・・と市町村に丸投げする方向にある。
問:今後、高齢者を在宅で介護することが大方になる。市はどう進めていく方針か?
答:全国的な今後の高齢化率は20%だが、横手市は高齢化が進んでおり、2%増加の見込みである。現在、在宅介護のモデル事業を推進中であり、関連諸機関とのネットワークをさらに強めて対処していく。
再質問:学齢期の健康を守る立場から、小学生のスポーツ少年団加入率と、練習時間や終了時刻・休養日数の実態を問う。
答:加入率は37%・76団体である。詳細は把握していないが保護者や指導者の過熱はある。しかしあくまでも自主活動を旨とする。
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