「少子化を考える会」で
「フランス女性は、なぜ結婚しないで子どもを産むのか」を学ぶ
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「フランス女性は、なぜ結婚しないで子どもを産むのか」

7名の執筆者によるこの本を、尊敬するリーダーのもとに11人で半年かかって勉強しました。
男女共同参画を学ぶサークルに参加させていただき早や8年過ぎようとしています。 「少子化を考える会」を立ち上げてくれたリーダーを中心に10人ほどの仲間たちと、一人ではとても読破できそうもない本をテキストに選んでいただき、勉強会を重ねてきました。
今回のテキストは長いタイトルです。少子化問題の深刻だったフランスは近年ヨーロッパでも1〜2位を競う出生率(2010年は2.02)となりました。一方日本は依然として出生率1.3台。この問題に目をそむけず、子育てしやすい国にしていくヒントを見出したい!と日本の津々浦々で誰もが願っていると思います。
この本は「婚姻規範に囚われることに、どれだけの正当性があるのか」を再検討したいと編集されたそうです。けっして結婚せずに子どもを産むことを奨励するものではなく「どんな社会にも規範はあるがそれが人々の自由を妨げたり、不平等を助長するものになっているとしたら、考え直す必要があるのではないか」という問題提起がテーマでした。
日本では、いまだに家父長制度が根強くあり、親が未婚のまま生まれる子どもは2%。フランスでは婚外子は2010年で54.5%。しかしフランスでも長い間、結婚しないで子どもを産むことは悪く見られていたそうです。
それが1960年代半ばから離婚率の上昇・結婚率や出生率の低下・同棲の普及といった社会変化に伴い、政府がパックスなど税法上、結婚と遜色のない制度を容認したことで「両親がどんな関係でも生まれた子の地位にとっては無関係」と2005年に法改正された経緯があります。
要は「子どもが平等に扱われる社会」をフランスは目指したことで少子化問題を克服してきたのでした。
100年前からの民法を改正するのに抵抗勢力が強く左右する日本。私たちは「子どもを産んで一緒に育ててみたいと思える社会」を目指していきたいと思います。
フランスでは毎年、子どもについて色々協議するために現場の人材が多数参加している協議会が組織されていて、協議をしながら改善されているそうです。
日本は、国会で「子ども・子育て会議」をつくりました。 地方自治体でも「子ども・子育て会議」をつくることが努力義務になっており、横手市もつくりました。 私はそのメンバーに現場の人材・公募を位置づけることを強調しました。
今、人選が進んでいるそうですが、どれだけ子どもの目線に立てる現場の人材が入っているかがカギになると思います。 |