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「議会改革推進会議の行政視察」 7月23日・24日、岩手県の2自治体を視察しました。市民にとって議会の「見える化」を図ることを進めている先進自治体です。 初日は、紫波町議会に行きました。JR東北線紫波中央駅を起点にした町づくりを進めており、オガール・プロジェクトとして都市計画を実行し、PFI方式で、紫波シティホールが2030年までの間、庁舎も含めて管理運営をすることになっています。 今回は地場産材をふんだんに利用した庁舎の議会事務局を訪ねて、議長さんから、通年議会・議会モニター・議員間討議を中心に説明を受けました。 私としては、通年議会に対して、役所の執行機関の負担が大きくなるのではないか、一年中議会にカンヅメだとすれば市民の声を聴くという議員の役目がおろそかになるのではないか…等の不安や疑問がありました。 しかし紫波町の当局も議会側も「7年前から通年議会を始めたが、執行機関とのやりとりを周到にすれば、やって後悔はない」とのことでした。でも、だから議員の兼業はムリ!とも。当然だと思います。 議会モニターの制度も私たちは必要と感じてきましたが、果たして現実は?と質問したら「公募と団体推薦により男性6人・女性2人が無報酬で2年間活動してくれている」とのことです。定例会や議会報告会・高校生議会の傍聴にも率先して参加するなど、議会基本条例に基づいて意見を出してもらう意義が大きいと話されました。 3期務められている議長さんの言葉はとても重みのあるものばかりでした。とくに「住民と役場(の意向・努力・考え)を演出する役目を負うのが議会である」といわれたことが印象的でした。 翌24日は同じ岩手県の久慈市に行きました。あの「海女ちゃん」で有名になり観光客も増えて、海産物のみならず、高額の琥珀も、9月のお祭りのドでかい山車も素晴らしいものです。 ここ久慈市は、住民と議会との意見交換の場を「かだって会議」と称し、ワールド・カフェ方式でグループ・ワークをしながら住みよいまちづくりを進めている先進自治体です。早稲田大学マニフェスト研究所の招聘研究員である議会事務局の職員さんが中心になって具体的に説明してくれました。 とくに反問権・議員間討議・通年議会といった議会改革の取り組みについて「思い込みによる“議会あるある”から、話し合いのプロ集団になるために」議員たちがファシリテーションを学んで、自分と相手の考え方の違いを知ることを追求しているそうです。 議員間討議でも、反問権を使うときでも、ディベート(議論・討論)ではなくダイアログ(対話・話し合い)が必要であり、従来のような「個々の意見発表会」では一方通行になってしまい、課題が深堀りできないで採決にもっていかれてしまうのは、議会は市民に対して説明責任を果たせないと。 議会報告会よりは、市民の中から30人ほど参加してもらい(どんな人たちとどんな話し合いをしたいかを議員間で話し合うことから始める)テーマを3つくらい決めて少人数でグループ・ワークをしていくほうがずっと生産的だということを言われました。 3年かかって今に至る「かだって会議」でも議会では準備を周到にすることが基本になる。それには全議員が情報を共有することが必要なので「議会活動チェックシート」を作って政策や行政課題の進捗状況など、期限を明確にして議員全員に「見える化」すること。タブレット端末も議員個人が所持し、しっかり駆使して議会活動をしていくことが徹底されていました。 住民との少人数の話し合いが日常化されている久慈市では、個々の議員がファシリテーションを身につけているのです。私たちは、まずそこから学んでいかなければ!と痛感しました。 ![]() |
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