第20期自治政策講座
in東京5月11日講座
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「第20期自治政策講座in東京」
5月11日最後の講座は「農業における障害者就労の取組と地域連携〜ユニバーサル農業の可能性」というテーマで、浜松市ユニバーサル農業研究会・京丸園㈱の鈴木厚志社長の、失敗をも乗り越えた率直なお話でグイグイ引き付けられました。


1997年から障害者雇用を開始。1人から始めて今や24人が農園で働いている。企業経営者の2,2%は障害者の雇用を法律で決めているのに未達成なのは、リスクと捉えるからであり、本当に障害者雇用やメンタルヘルスの取組は企業利益に繋がらないのか?
という研究がなされているが、時間はかかっても確実にスキルアップしていける‼と結論を言われました。
多様な人達が働いていけるのが農業であり、発端は、特別支援学校の先生達や福祉分野の人々が、農業分野に入り開拓してくれたとのこと。そして福祉と農業サイドから行政に働きかけたそうで、現在は、企業誘致のまちである浜松市が力になって、伊藤忠テクノソリューションズ㈱というIT系会社が特例子会社をつくり、8軒の農家と21人の障害者スタッフが組んで利益を上げているとのこと。
さらに医療・福祉の大学も参入し、高次脳機能障害の方々も農業で働きながらリハビリできるという実践も進んでいるとのことで、立派なパンフレットをもらってきました。(異分野連携のコーディネーターである浜松市が予算を使ったのは、そのパンフレット作成代だけという素晴らしさ)。
今、国をあげて「売れる農業」「6次産業」と言っているけど、販売〜接客〜と広げる前に、農作業の細分化をはかり「誰もが参画できる農業」を目指して足元から堅め直すことが大切じゃないか……と感じた講義でした |