第10回地方議員研修会〜その2
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「第10回地方議員研修会〜その2」
記念講演の二つ目は滝澤肇宮古市復興推進課長による「官民連携による復興への新たな取り組み」でした。
宮古は明治29年、昭和8年、昭和35年(チリ地震)、昭和43年(十勝沖)そして平成23年の3月11日と数々の津波に襲われてきました。もう忘れられたかのようにマスコミも扱う中で冒頭三年前の津波被害状況をDVDで見せてもらい、情報を共有しました。
宮古市では3ヶ月後に復興基本方針を立て8年後には魅力ある宮古市に発展させようとしています。
「住まいと暮らしの再建」「安全な地域づくり」「産業、経済復興」のテーマで、33地区すべてに職員が参加し、可能な限り住民の意思優先で計画を策定し、その課程で100回の協議を重ねたそうです。仮設住宅は無抽選で地域一括とし、住宅再建には最大1000万円の公的補助で支援して、住まいと生業の再建を最重点に置いたそうです。
しかし原状復旧で終らせず、市民が希望を持てる街に発展する姿を描き出し実行することが、本当の意味での復興となる!ということで再生可能エネルギープロジェクトなどを進め、新たな雇用拡大を図っていくという壮大な計画です。
経済産業省の補助金も獲得し、トヨタやパナソニックなどの大企業も入るが地元銀行も含め、民間、行政各々の役割をバランス良く果たしていくことで新たな官民連携モデルを構築していくという大事業を地道に進めている報告でした。
研修会主催スタッフによれば、震災以前から宮古市では商工会やいわゆる民間の業者さんと行政とがずっと交流を続け意見交換や情報共有の機会を意識的にもってきた実績があるのだとのことです。ともかく何十年単位の長期的な構えが必要ということなのでした。 |