第36回平和憲法を守る秋田県民集会
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「第36回平和憲法を守る秋田県民集会」
5月3日、バスに乗って秋田市文化会館に行きました。恒例の”憲法「守ろう」集会”です。お天気に恵まれ(ということは、農作業真っ盛りの中で行われるという過酷な!イベントです)500名の参加でした。
今年は「語り継ぐ土崎空襲〜終戦前夜の悲劇〜」という特別報告がDVD上映とともに土崎港被爆市民会議の方によってなされました。
当時は日本最大の石油精製所があった土崎地域に、1945年8月15日の未明4時間にわたる米軍の焼夷弾が落とされたのです。何の罪もない市民たちが無差別に殺される悲惨さを、戦争を知らない世代の私達…安倍シンゾーもそのお友達も、真摯に思い知るべき!とお話を聴いて痛感しました。
「いまこそ憲法を学び、活かし、守ろう」というテーマで東京慈恵会医科大学教授の小澤隆一さんが記念講演をされました。

小澤さんは「九条の会」の講師として全国でわかりやすく憲法の大切さ、なぜ宝なのかを伝えてくれています。小澤さんはまず、特定秘密保護法について話されました。
●:いちいち憲法に反する「稀代の悪法」だ…
@1条「国民主権」
A11条「基本的人権の享有」
B21条「表現の自由(知る権利)」
C31条「罪刑法定主義=何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命もしくは事由を奪われ又はその他の刑罰を科せられない」
D41条「国権の最高機関・唯一の立法機関としての国会」
E51条「国会議員の無答責=両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は評決について、院外で責任を問われない」
F61条「国会の条約承認権」
・・・・特定秘密保護法はこれら7つの日本国憲法条項に反するものである!
●2:ピンからキリまで憲法に反する「稀代の悪法」だ…
@9条「平和主義」19条「思想・良心の自由」・・・・こんな特定秘密保護法は一日も早く廃止を!
*いったい何のための法律なのか?=日本を「戦争できる国」にするために制定したのだと批判が集中しています。なぜ?…
@国家安全保障会議(日本版NSC)を作り即断即決の戦争指揮体制を確立するため→これができないとアメリカから情報をもらえない。。。
A秘密保護法のねらいは?→アメリカとともに「戦争できる国」になるための情報統制・情報管理。
B集団的自衛権の容認→アメリカとともに(っちゅーか米軍の肩代わりに)「戦争できる国」になる関所・障害(憲法9条)を突破したいため。
C教育統制の強化→体制が整っても最後は国民の意識を戦争賛美に変えなければ軍隊ができず「戦争できる国」になれないから教育委員会制度の改変・教科書採択しめつけの強化・・・・こんなシナリオを作ることが秘密保護法の意味である。
次に小澤さんは「集団的自衛権」をめぐるお話をされました。
これは「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにも拘らず実力をもって阻止する権利」のことですが、まず人類の平和探究の歩みを歴史に基づいて解説されました。
18〜19世紀:帝国主義の時代であり「戦争原因の正不正は問わず、勢力均衡による平和を保った(集団的自衛権はその名残り)
→第一次世界大戦後〜勢力均衡による平和の破綻・国際連盟1919年〜パリ不戦条約1928年〜侵略戦争の否定。
→第二次世界大戦後〜国連憲章1945年・国際紛争の平和的解決や武力による威嚇・武力の行使の禁止・違法な武力行使が発生した場合の集団安全保障措置をとるようにする。
集団安全保障は仮想敵を持たない点で集団的自衛権とは違う!。・・・・小澤さんは、ひとつひとつ紐解いてお話をされました。
では今、私たちはなにをすべきか!!
@平和憲法を守るために…秘密保護法廃止。集団的自衛権を容認する9条改憲に反対の広範な世論をつくろう!〜〜法の支配を守れ!の声を大きく。私たちが憲法の意義をしっかりつかみ、声を挙げれば政治はきっと変えられる。
A国と地方の選挙制度の民主的改革の重要性をしっかりとつかもう。
B憲法を学び、守る運動の輪を広く、大きく、地域のすみずみに広げよう!
と、記念講演を結びました。
開会の挨拶は30代の新進弁護士である西野大輔氏が、わかりやすく憲法記念日の意義を伝えてくれました。彼は、息子の小学校時代の同級生。つい懐かしくて開会前、真剣にあいさつの準備をしているところにぺちゃくちゃおしゃべりをして邪魔してしまいました。しかもすぐ隣では新婦人のおばちゃんたちが憲法の条項になぞらえた色とりどりの葉っぱにたくさん要求を書いて貼り付けながら、かしましく賑わいを創出していてごめんなさいね。

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