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3月18日の最終日、横手市議会始まって以来、当初予算修正案が二本出されました。
一つは「地方創生の目玉」と市長が位置づける「農業創生大学校」のうち、農業研修施設の設計委託料2100万円を予備費に組み替える修正案です。
農業が基幹産業である横手市として廃校跡地の利用による研修施設は「良し」と考えますが、地元住民との協議が充分でなく計画が固まっておらず政策をもっとはっきり出してから着手すべきという根拠での修正案でした。
賛成:私たち2・高橋和樹・土田百合子・佐藤清春・遠藤忠裕・高橋聖悟・木村清貴・佐藤誠洋・青山豊・加藤勝義・奥山豊和・寿松木孝・播磨博一・塩田勉の15.反対:阿部正夫・菅原恵悦・齋藤光司・佐々木誠・本間利博・菅原正志・小野正伸・土田祐輝・佐々木喜一の9で可決しました。
もうひとつの修正案は「アリーナ建設事業費」6700万円を削除するものです。
これについては賛成討論と反対討論が合計6本でました。私も修正案の賛成討論をしました。
9月議会で突然市長が提案してから今議会での代表質問・一般質問に対して、答は何ら変わらず当局における議会軽視の念が消えない残念な想いを込めての討論になってしまった感があります。「夢を持つことは、いけないこと?」「大規模なアリーナが横手にもあったらいいな」という市民の願いを逆手にとった市長の手法ではないのか?と私は危惧します。
「合併特例債を使える期限が迫っているから今議会で決めなければならない」「類似自治体を研究し、年間1億2000万円で維持できる」「年間12億1000万円の経済波及効果がある」などの根拠を押し通すのみで議員達を説得できると、職員さんは本当に思っているのだろうか…議会対策のため連日徹夜に近い作業に追われ、有能な職員を消耗させているのではないか…様々な懸念が出てきて、たくさんの論議がなされたことは、ムダではなかったと思います。昨年までのゴミ焼却場建設に関しては、それこそ毎晩のように副市長を始め大勢の職員が地域に出向き、心が折れるほど苦労しました。
今回のアリーナは防災機能・体育館機能・文化芸術を発展させる機能等々を持つとはいえ、市民にとって絶対必要な施設とは言えません。だからこそ昨年の倍以上も地域に出向いて説明会や話し合いがなされなければ予算計上はするべきでないと思います。
「市民の生活や福祉に影響を与えないよう、合併特例債を財源に充てたかったが、今議会で承認されないのであれば、断念する」と市長は言いましたが、特例債が未来永劫に有利な利子であり続ける保障は、特に今の国の方向性をみれば有りえません。
地方創生にしても、国の交付金が先にあり、それを確保するのが地方自治体の真っ先の仕事?!とする国のやり方が一番非難されるべきだと私は思います。総務文教委員会で「アリーナ問題に思想信条は無関係!」と強調した私ですが、根っこにあるのは、やっぱりおおもとの国の方針と言わざるをえません。
ともかくも賛成:私たち2・和樹・百合子・清春・遠藤・聖悟・木村・誠洋・青山・加藤・奥山・寿松木・播磨・塩田・本間・誠の17.反対;阿部・恵悦・光司・正志・小野・祐輝・喜一の7で修正案が可決されました。
「横手市議会が良識をもって判断してくれた」とメールをたくさんいただいたことは事実であり、私たちは行政も議会も、もっともっと市民の暮らし・福祉を守るために力を尽くさなければ!と痛感した3月議会でした。
=========================== 議案第66号 平成28年度一般会計予算の修正案に賛成の立場で討論します。
私は、多機能型体育館建設事業に特化して発言させて頂きます。この「よこてアリーナ建設事業」に対し、今議会において代表質問と一般質問がなされたことはご承知のとおりです。
しかし、私共議員の種々の質問に対し、答弁の内容、さらにその後日の説明は、当初と何ら変わらず、民間活力導入によるメリットの強調や、観光庁等に頼って試算するだけの経済波及効果の強調が繰り返されました。
建設費もさることながら、維持管理費用がこれからの横手市を担う若い世代・市民に覆いかぶさることが問題であり、地方自治体の行財政は投資をしてはいけないのです。
市長が重点施策に掲げておられる「子育て支援の充実」は他自治体に比べ、思い切った手立てをすることが一番の得策と私は考えます。さらに長期に渡る年金の引下げや医療介護総合法制定などにより、市民の日常の暮しがどんどん厳しくなる情勢の下で、市独自の施策が必要となっている時に、議会の質問にも真摯に答えず、市民への周知も徹底しないまま6700万円の調査費を計上することには納得がいきかねます。どうしても必要な施設ならば合併特例債等をあてにせず、時間がかかっても建設費の捻出を工夫すること等を広く市民に諮って決めるべきではないでしょうか。
以上のことから、私はこの「よこてアリーナ構想」部分を削除する修正案に賛成するものです。
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