厚生常任委員会行政視察
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「厚生常任委員会行政視察」
7月14日、市議会の厚生常任委員会で、鹿児島市の「すこやか子育て交流館〜〜りぼんかん」を視察しました。
桜島がすぐ目の前に見える鉄筋の建物は、以前市役所職員の福利厚生施設だったとのこと。それを改修して4年前から4階までを丸ごと子育て支援の拠点施設にし、今では予想の2倍に及ぶ利用状況だそうです。

このりぼんかんは直営で運営され、市職員4名が配置されています。企画運営指導員4名と子育て支援員14名の嘱託職員は全員が、保育士や保健師、と幼稚園教諭、栄養士といった有資格者で、その他に定期的な相談日には外部からの専門職が担当するという徹底さです。
ここの特徴は施設の利用者を限定して申請書により登録制にしていることで小学3年生まで利用できますが、その家族の登録も必要とし、基本は親子で利用するということでした。主な機能が4点あり、@つどい・ふれあい・交流するA遊び・学び・体験するB子育て相談・援助(一時預かりも)C子育てネットワークづくり…子育てグル―プの支援や育成、組織化の促進や、子育て支援施設・関係機関との連携により社会全体での子育て支援の推進、また、情報コーナーやホームページによる子育て情報の発信といった内容は我が横手市の取り組みと一緒だな〜と受け止めました。
なにしろ桜島からの灰が一番の問題で、屋内の活動を確保することと駐車場(113台分)の確保が必須という鹿児島ならではの課題があることに納得しました。

写真は、1階にある「砂場」です。以前の浴室を利用したプールもありました。

相談室には、ちゃんと畳のコーナーにおもちゃや絵本があり、リラックスできるソファがありました。祖父母向けの「おまご講座」や、親子料理講座「パパっとランチ〜夏野菜ピザを作ろう〜」、保健師さんに聞くホームケア「夏の病気とスキンケア」「あかちゃんリズム遊び」だとか「親だけの手作り教室〜パステルアート」など実に多彩な月ごとのスケジュールは、職員さんたちの日常のふれあいによって市民のニーズが分析された印だな〜と感心しました。
ここを拠点に、市内3か所の「つどいの広場」、別の3か所に児童センター、11か所の保育園に地域子育て支援センターを設置しており、どの施設も利用者が増えているという現状を私たちは学ぶべきと思います。
さらに満3歳までを対象として「ふれあい子育てサロン」を月1〜2回40か所の公民館や福祉館で社会福祉協議会が補助をし、民生・児童委員が中心に活動しているとのこと。現在は国の地域子育て支援事業というモデル事業ではあっても、これだけ層の厚い子育て支援は、私たちもなんとかして学び実践していくことで、鹿児島市にならい「子育てするなら横手で」と全国から来て、住んでもらえるようにしたいと思いました。
りぼんかんの今後の課題は「子育て支援ネットワークの構築」で、昨年ネットワーク会議を立ち上げ、地域ごとにブロック会議を設置して研修や課題を抽出しているそうです。
やはり行政だけでは支えきれず、いわゆる「共助」というよりは、関係機関(者)が無理なく自然体で助け合って子育て・親育ちを応援していくことがテーマなのでした。
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