あきた農林水産九条の会 第7回集会
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「あきた農林水産九条の会 第7回集会
〜〜講演と鼎談のつどい〜〜」
テーマ:「いま、秋田から戦争と憲法を考える」

7月22日、秋田市協働社大町ビルに行ってきました。
農業が基幹産業である秋田県。しかも我が横手市は面積の大半が山林…。企業誘致は望めず、都会に出ても仕事がある時代ではなく、農林業をとらえ直し、山に眠る「お宝」を本格的に追求することが全国的に叫ばれ始めている今日、真剣に「小さくて輝く自治体」を目指す取り組みが必要です。それを学び実践するには、まず地元秋田県の農林業の歩みを知り、現状を認識してこれからの方向を自分の中で確認する必要があると思い、秋田市に行きました。
1つ目の講演は、元横手市長で首長9条の会代表委員をされている千田謙蔵氏で「地方からみる”戦争と憲法”」という題でした。
氏は少年時代に戦争と戦後の悲惨さを体験されています。「戦争」には正義も不正義もない殺しあいだ。仕掛けたら必ず報復されるのであり、安倍首相は殺される無残さに対する想像力が皆無。集団的自衛権行使容認とは、戦争に巻き込まれるのではない。戦争をすることなのだ。と強調されました。
そしてちょうど今日の朝日新聞に掲載されていた、1944年の「インパール作戦」について語られました。
・・・日本の軍部はインドも大東亜共栄圏に入れるためにミャンマーのインパールに6万人の兵で侵入した。たった20日間の食料しか用意せず、あとは現地で略奪させる計画だった。結局6万人のうち4〜5万人が、戦死ではなく餓死または病死した。弱り果てた身体にウジが巣食い、兵隊に駆り出された国民は生きながら死んでいった。その地インパールは「虫葬の大地」と化した。・・・
その講演を聴きながら、今、現実に起こっているマレーシア航空機のミサイル撃墜事件も、ガザ地区の地上戦も、戦争の悲惨さをいやというほど私たちに教えているではないか!と思いました。
安倍首相は集団的自衛権行使容認の閣議決定について「イラクには兵を出さない」と言いながら、自衛隊に「ホルムズ海峡の機雷撤去はさせる」と言っています。
千田氏は安倍内閣のひどさを丁寧に解説されました。そして「保守も革新もない!」”絶対に戦争への道は許さない”東北6県市町村長9条の会「連合」のアピールを出したことを紹介されました。
2つ目の講演は、元仁賀保町農業協同組合長で秋田農林水産9条の会代表委員である佐藤喜作氏で「農業(農民)からみる”戦争と憲法”」という題でした。
冒頭、氏は土崎空襲を揚げられ「最後の戦争をした秋田県」と話されました。
戦争は「自分だけ・今だけ・金だけ」の”三だけ社会”の悲劇であり、争いの原因は、食べ物かエネルギー、資源であり、「正義の戦争」として第二次大戦には多くの農民が兵隊として前線に送られた。その悲惨な戦争と同格かそれ以上の悲惨な「原発」被害にもお話は及びました。
原発問題は、自分一人だけ被害をまぬかれることなど不可能であり、福島原発事故の究明も復興もできていないのに再稼働などとんでもないことで、「何を血迷う現政権! 武力に勝る燦然と輝く日本文化」とゲキを飛ばされました。
戦前の農業は助け合いの農業だったと。戦後の農業は肥料=農薬・爆弾。殺虫剤=殺人兵器と、生産資材は軍需品の殺戮資材だったことを強調されました。
物と金は人から奪わなければ手に入らないが、農は平和であり、農家が自給せずして国民の自給率向上はありえない! 有機農業は微生物たちが協力して生きているのだと。
世界に冠たるこの平和憲法は絶対に守らねばならないのであり未来の子孫に対する義務は==「農」あればこそ、未来を背負っていける!…米寿の凛とした声に励まされた集会でした。

秋田駅前で集団的自衛権行使容認反対の街頭宣伝 |