議会運営委員会の行政視察
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「議会運営委員会の行政視察」
8月20日、議会運営委員会の行政視察に行きました。
まず静岡県富士市。面積245平方km.で横手市の1/3、人口は3倍近くの25万7900人。議員は36人です。世界遺産となった富士山からの豊富な水資源に恵まれて製紙工業が昔から盛んですが、東芝などの工場が目立つ、県下有数の工業都市です。
ここでの研修項目は(1)決算委員会における事業評価について(2)議会モニターについてです。
(1)富士市議会では議長と監査委員以外の全議員が、一般会計と特別会計、企業会計(病院と上下水道)の2つに分かれ必ず所属し、どちらも常任委員会として通年で審議することが特徴です。
たくさんある市の事業のうち評価の対象を選び、所管課から決算見込みの資料を提出してもらって決算委員会協議会で質疑をし事業の方向性を5段階に分類して評価し、それを議会運営委員会で議会での意思決定とすることを確認して本会議で決算の事業評価を市長に提出するという仕組みです。なおかつ決算を認定する本会議では総括質疑もあり、しっかりと認定に至る協議があることで、より市民本位で市の発展に繋がる予算の裏付けになることに説得力がありました。
ともすれば決算とは一年間事業を実施して無駄遣いはないか、残った分の金額と施策との関連を追求するといった流れで終わりがちな横手市の決算認定議会をきちんと見直すべきと痛感し、自分の中でも新たな課題がはっきりしたと思いました
(2)議会モニターについて。設置の目的は、市民参加の議会を進め、市民の声を議会活動に反映することです。これは私達はもちろん、全国どこの議会でも大きな課題です。
富士市の特徴は、市内の地縁団体と市民活動団体から推薦された五人と一般公募五人とし、町内会連合会や生涯学習推進会連合会、商工会議所、NPO協議会、きらり交流会議という女性団体といった市全体をカバーした団体から継続して代表者が入ることで、積極的で公平な声が反映されるという位置付けであることです。
ただ、モニター会議など平日参加できる人は限られるため、現役組はなかなか難しいでしょう。これを克服するためには、各市民団体の組織力などが問われるだろうと思いました。
これからの日本はどの地域も市民の孤立化が懸念されます。だからこそ様々な市民組織や業者組織の連携強化が必要で、みんなが繋がるカギは、行政、議会だということを再認識しました。
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