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「第42回中央社会保障学校」 9月25日〜27日の3日間、岩手県花巻温泉で全国規模の学ぶ集いがありました。 私は最終日しか時間が取れず、新婦人の仲間たちと7時出発で車を走らせました。久々の東北自動車道をスイスイと進んだら1時間ちょっとで到着。3時間半の集中講義を受けました。 @被災地のたたかい 社会福祉法人あゆみ会の小幡正子常務理事が報告されました。 震災時、保育現場では「子どもの命を守る」その一心で全ての職員が行動した。しかし今の基準(例:0歳児3人に1人の保育士では、とっさの場合おんぶとだっこすれば2人しか抱えられない)では不充分でありこの震災を踏まえてもっと現場の職員が不安なく保育にあたれる国・自治体の役割が大きい。 子ども子育て新制度に対し、すべての子どもたちが平等に保育を受ける権利を取得できるよう宮城県独自の請願署名等に取り組む。 「被災地を視察したい」の声に積極的に応え「震災を語り継ぐ」ことの大事さを広めていきたい。 A被災地からの報告 被災者の命と健康を守る医療費窓口負担の免除継続を求める取り組みについて、岩手県保険医協会の伊藤事務局員さんが報告されました。 被災した後、医療費の窓口負担が免除されている人と打ち切られた人の実態把握のため今年8〜9月に調査した途中経過を発表。高血圧症や糖尿病が1割〜3割と多いにもかかわらず、免除打ち切り後に通院を継続している人は半数以下。特に不足している科は耳鼻咽喉科が21%、眼科と皮膚科が17%、整形外科が11%。また震災後の2年目からはうつ病が上位10病名に入っている。 保険医協会では国と県に免除の継続、中でも被災された社会保険加入者の窓口負担免除を復活することを国に働きかけることを請願している。 B最後は「広がり深刻化する貧困と、社会保障運動への期待〜〜地域社保協を国の隅々に〜〜」という演題で、後藤道夫・都留文科大学名誉教授の講演でした。 はじめに「生活保護の住宅扶助基準引き下げ(低所得層の世帯との均衡を図る観点からという理由で)」を、福祉を守るべき厚生労働省が言っている重大性を見なければならない。==「特別な弱者」は例外的に救済(保障)する。…その枠を大幅に絞り込む。「貧困全般」は保障ではなく支援…医療・介護などを大削減。これによって貧困が増えるが安倍首相は意識して実施している。 *上記の2つの原動力=医療の戦略産業化と国際競争力強化・社会保障財政削減。今後日本で輸出が望めるもの=医療・農業・原発(現在の安倍内閣が進めている実態を見れば納得) *生活保護基準以下の最低賃金制…この根拠が間違っている!:家にじっとしている人と長時間働いている人とは出費が違うはず! *老齢年金…生活保護基準以下が膨大:「収入が公的年金のみ」が63%(70歳以上では76%)しかし政府見解では、高齢者の生活は年金+アルバイト+仕送り+貯金で成立していると豪語! *雇用保険…受給者は失業者の2割のみ。給付期間の基本は3か月。失業時保障の税弱→半失業(ワーキングプア)の蔓延→労働市場の荒廃。 *児童手当…子ども一人分の基礎的養育費よりはるかに下。 *低所得世帯の過大な教育費支出…年収400万円以下で小学生と中学生の子どもには学校教育費27万円・補助学習費23万円。中学生と私立高校生では学校教育費79万円・補助学習費26万円。 *低所得者に過酷な医療費…国保・後期高齢・介護保険の保険料不徴収基準がない。 *家族介護に頼る高齢者介護、親に頼る障害者福祉(精神障害の場合、特に問題大きい) これら一つ一つの分野でどれだけ危険な動きが進められているかを凝視しなければならないし、財務省の論理(国には金がない)に勝てる理論を身に着けないと反撃できない⇒GDPが下がり続けている国はOECD加盟国の中で日本だけ。 私たちは、制度と実務に関する知識+社会保障の考え方、思想、原則を学び「福祉国家」のありようを語れるようになろう!社会保障推進運動は、説得力、論争力をもってがんばろう! という後藤先生のエールでした。 |
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