行政視察 報告③
(尾道市)
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厚生常任委員会 行政視察 2019、7,3~5 続き
③尾道市公立みつぎ総合病院
*尾道市の東側に位置し、福山市の隣にある御調町(みつぎ町)の公立病院が
なぜ国に先んじて「地域包括ケアシステム」を構築したのか、そして現在どう機能しているのか、学ぶために視察した。
*経緯:昭和49年まで外科の専門医である山口昇(現)名誉院長は、患者の手術が成功しても予後が思わしくないことに、どう手立てを講じるか!というテーマに病院スタッフをけんいんされたとのこと。「寝たきりゼロ作戦」の推進は病院だけでは不可能であり、いかに在宅ケアを充実させるかは、行政がどれだけ福祉を重視するかにかかっているのだろうと、お話を伺い、広範な施設内を案内していただいて痛感した。
*大森病院のモデルになったといわれる当病院に倣い、わが大森病院も市役所大森地域局から市民サービス課の一部について事務方・保健師等の職員が病院内の保健センターに移って業務している。しかし、みつぎ病院では病院内の包括ケア連携室の窓口で、住民票の交付も、介護保険の申請や相談もできる。また、要支援や要介護の方々がデイサービスで使用する施設内で「一般」の住民が横手市の健康の駅大規模駅のような「ジム」を利用する時間が確保されていた。無駄のない施設活用をしている。リハビリテーション施設では、理学療法・作業療法・言語聴覚療法の他、音楽療法も取り入れている。スタッフの層の厚さがすごいと思った。とかく、医師にしても最新の先端医療を学びたいと希望して大都会に行きがちのところ、みつぎ病院では地域医療の大切さについて院長を筆頭に医療従事者・事務方・現業も全員理解していることが支えになっているのだろう。だから、付属の保育所はもちろん、急峻な山が迫る地形の中に何カ所も保育所がある!と紹介してくれた。尾道市中心部や広島市内、福山市に3次医療病院があるとしても、二次医療圏を守り、住民が住みなれた家で人生を全うできる体制を持続発展させるために、どう努力されているのか、もっと詳しくいただいた資料で学んでいかなければと思う。

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