令和元年度 横手市児童虐待・DV防止講演会
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「令和元年度 横手市児童虐待・DV防止講演会」
11月2日、平鹿生涯学習センターに約100人が参加して、少人数のグループワーク形式の講演会がありました。
まず、基調になる講演は「現場で使える 子ども虐待の対応の仕方~気づき・見守り・通告・支援~というテーマで、武庫川女子大学の倉石哲也先生のお話でした。多くの保育園・認定こども園そして小学校教諭をはじめ市内の子育て関係者が受講しているだけに、実践が積み重ねられた深い理論を教えていただいたと感じました。
秋田県での虐待件数は、昨年度464件そのうち心理的虐待が273件、性的虐待は8件だったとのこと。横手市では平成25年度23件、翌年度27件、27年度が44件と多く、28年度30件、29年度37件となっているそうです。はじめにとても大事なことを言われました。「虐待を不可視化」させないこと!」
*傷・汚れや不潔・暴言・衝動など、子どもの様々な様子に保育者(地域の支援者も)は丁寧に関わり(個別に目立たぬように)、子どもと保護者の「良い面」を見ようとする。子どもや親の様子は一時的に回復することがある。しかしそれによって「虐待的環境が改善されている」と判断するのは早計!。虐待やマルトリートメント(明らかな虐待とは言えないが子どもへの関わりが適切とは言えないような状態)を見えないものにせず「可視化」できるように細かな観察・情報の共有・引き続きの見守りが必要~~と定義され、そのあとで具体的な解説をされました。親を加害者にさせない支援が必要であり、親を「徹底的」に理解すること。そのための情報を多角的に集めること。園長や市に任せるだけではNG!.まわりの人たち(自分たち)は何ができるか、どうすればいいのかを話しあう==チームとして連携することが大切。
*地域のつながりを考えるとき:親子にとって行政の相談窓口は敷居が高い。保育所などですら困難を抱える家庭は「構えてしまう」⇒心を開いて話ができる場所を小学校区単位で作ることが必要(つどいの広場・学童保育・地域子育て援拠点・こども食堂・ファミリーサポートセンター・そして一時預かり機能だけでも「里親」を開拓する)・・・これまでの全国の実践事例が紹介されました。その中で「子どもを守るアセスメント・シート」という虐待予防や虐待の早期発見・支援のためにNPO法人「ちゃいるどネット大阪」で作成されたチェックシートは大変科学的で使いやすいように受け止めました。


5人でのグループワークでも日常の保育のみならず働きながら兄弟を子育てするうえでの悩みが吐露され、もっと時間がほしい~と思うくらい充実した講演会でした。
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