|
|
12月16日、大雪で朝から除雪に負われる市民の難儀さがここかしこで伝わり、交通渋滞で会議の開催時刻に間に合わない議員もいるという状況の中で様々な議題の採決が行われました。私としては3つの問題が浮き彫りになったと思います。
①コロナ禍の下で東京出張を繰り返す市長の危機意識や市民に対する誠意の無さが私の一般質問で露呈されたこと。
②昨年民間に無償譲渡した温泉のうち2施設が営業停止した後、この度もう1施設も経営不振のため市に返還されると当局が決めたこと。
③2つの市民団体から出ていた「核兵器禁止条約を日本政府が批准することを求める」陳情が不採択になったこと。です。
下記に私の賛成討論を報告しますが、賛成が私たち2人を含めて4、反対が19、退席が1という結果になり、秋田県内22市町村が採択したのにとても残念で、もっと説得力のある討論をすべきだった…と反省しています。
追加議案で一人親に対するコロナ対策の給付金を、全額国の交付金で年内に支給することが決まりました。政府の閣議決定が遅すぎる!と憤りつつも、担当職員方の大変な努力により一人親の家族が良い年を迎えられるように祈ります。
====================
陳情2第14号並びに第15号に賛成の立場で討論します。
ご承知の通り、世界で最悪の大量破壊兵器・非人道兵器である核兵器の使用と、それをもっての威嚇をも違法化する核兵器禁止条約が来年1月22日、ついに発効します。3年前2017年7月の国連会議で122カ国(国連加盟国の63%)の賛成で採択されたのがこの禁止条約でした。今年10月24日に中米ホンジュラスが批准し50ヵ国の批准となって発効が確定しました。
非人道兵器と言われる3つのうち、対人地雷は1999年、クラスター爆弾は2010年に禁止条約が発効しています。しかし桁違いの破壊力を持つ大量破壊兵器・非人道兵器である核兵器には全面禁止条約がありませんでした。ただ、核兵器に関しては1970年発効の核不拡散条約(NPT)がありますがこれは1967年より前に核を作った世界5カ国の核保有は認める一方「核不拡散」の名目で、それ以外の国の核保有を禁止する不平等条約です。
その後ブラジルやメキシコなどの主張により2000年のNPT再検討会議で核保有国は「自国の核兵器を完全廃棄する明確な約束」をし、アメリカのオバマ政権は2009年に「核なき世界」を目指すと宣言するまでになりました。しかし核保有国はこの約束を捨て、核戦力を強化しています。そこで市民運動と連携して核を持たない国々が、まず核兵器禁止条約を作らなければ!と取り組みを始めたという経緯を私達は知らなければならないと思います。
この条約作成で重要な役割を果たしたノルウエーの外相が2010年に演説しており、そこでは「対人地雷・クラスター爆弾禁止条約が中小国や市民の力で発効した教訓を核兵器にも生かすべきだ」さらに「ある兵器について考えるとき、抑止するためという使用目的だけでなくその兵器を使用した際の影響が重要だ。だから実際の影響を一番良く知る市民、特に犠牲者の声を聴くべきだ」と強調しています。
けれどもその唯一の戦争被爆国である日本の政府は条約に背を向けていると言わざるを得ません。「安全保障が厳しいからアメリカの核抑止力への依存が不可欠」という理由で「立場の異なる国々の橋渡しに努め、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取り組みをリードする」と日本政府は言っていますが、そもそも核兵器を廃絶したい勢力と核兵器に固執する勢力の両者は立場を180度違えているわけで「橋渡し」することは実現不可能ではないでしょうか!事実、日本政府が「橋渡し」として国連総会に提出した決議は各国から厳しい批判を浴び、日本政府は国際社会からの支持を失い続けています。
原爆を投下されて75年が経過し、核兵器の被害の実態を世界に訴えてきた日本の被爆者は年々少なくならざるを得ません。だからこそ、原爆の非人道的、非人間的な被害を身近に学んできた日本国民の私達は被爆者の声を受け継ぎ「日本は核兵器を地球からなくす先頭に立つべき」と政府に迫っていくことが必要と痛感し、これらの陳情の願意が妥当であると認めて採択することに賛成します。
|
|
|