秋田県南地域市議会議員研修会
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「秋田県南地域市議会議員研修会」
11月15日、仙北市角館に県南4市の議員が集まり、研修をしました。今回の講演は仙北市西明寺診療所の市川普一医師です。先生は高校時代から「僻地の地域医療」を志し、姫路市から秋田大学に学び、ライフワークとして「農村医療における泌尿器科医の役割」を研究実践されています。軽妙な語り口ながら、施設や在宅での終末期の看取りもされている深刻な状況もパワポを駆使してお話くださいました。

医療・保健・介護の連携が叫ばれ、地域包括ケアシステムの構築が必要となっている現在ですが、21年前から地域での医療活動をされている先生の貴重なご意見が数々ありました。
「病院から遠くて心細い思いをしている人こそ訪問診療が必要」「国が考える地域包括ケアシステムは都市部の中学校2学区の範囲であり、秋田県のような田舎は想定していない。全国でうまくいっていないのは、多くは行政が補助金を出して民間に丸投げしているからだと思う」
⇒「行政と医療機関の連携がしっかりとれていることが第一」「一人では何もできない。だから様々な連携が必要」「何でも在宅!がいいのではない。苦しい症状があるときは即、医療機関を受診すべき」「在宅医療と往診の違い」も学びました。
「通院困難な患者について付添人が外来に連れてくるには相当な代償・努力が要る⇒故に在宅医療はチームで訪問する組織形態」・・・。


地域に根付いて地域医療に徹しておられるからこそ「温泉浴マイスター」を創設・指導したり「秋田美人研究家!」としてもマスコミに発信されていることで後継者育成がなされているものと期待します。
大森病院をはじめ県内5か所の公立病院の再編を突如公表した国のやり方に対し、県民・国民一丸となって地域医療を守らなければ命の保障すらなくなってしまう今、とても時宜を得た研修でした。
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