地方議員研修「地域医療再生」
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地方議員研修「地域医療再生」
10月5〜6日と地方議員研修を受講しました。「地域医療再生」がテーマで、城西大学経営学部の伊関友伸教授と、福井県高浜町の井階友貴医師による実践的な深いお話でした。簡潔に報告します。
1「地域医療に起きていること」
*深刻な医師、看護師不足…医療の高度、専門化。急激な高齢化。劣悪な労働環境。患者のコンビニ医療指向など国民の医療への不理解等々複合的な原因による。
*地方の医療機関は医師や看護師が勉強できる体制強化が課題!…国際化、情報化の進展は望ましい。しかしTPPによる混合診療や株式会社の医療参入全面解禁の流れは国民皆保険制度が崩れ医療を受けられない国民が出てくる懸念。
*病院経営…昔はコスト(人件費)削減で薬と注射をいっぱい使えば良かった。しかし今は医療の質が問われる。加算をいかにとっていくか!
2「新公立病院ガイドラインの方向性を読む」
地方交付税措置の算定基準を従来の許可病床数から稼働病床数に見直す。財務指標一辺倒ではなく、医療の質の向上を目指す目標設定が盛り込まれた(救急患者数、手術件数、臨床研修医の受入件数、紹介率、在宅復帰率など)。職員採用の柔軟化(事務職員は最低10年は異動させないなど)
*県の医療計画を待つのではなく市として病院改革プランを立てるべきであり、それは単なる経営改善ではなく病院生き残りのための戦略とするべき!
3「地域の医師は地域で育てる」
福井県高浜町の取り組みが詳しく紹介されました。深刻な医師不足を町長自らが大学に掛け合い、町がお金を出して地元に医学生や研修医が勉強できる寄付講座を実施。
今は三期目と続いており、町の診療所に医師が増えたのと同時に住民による地域医療サポーターの会がたちあがった例を紹介されました。さらに進化を続け、住民主体の医療づくりでは限界があるとして、住民主体の地域づくりへ発展しているそうです。そのようにsocial
capital(社会関係資本)が醸成されているコミュニティは健康!医療のみならず教育や経済、治安といった幅広い効果を説明されました。
このような先進例を、そのまんまマネすることはできませんが、わが横手市にも何らかのヒントを頂いたと思います。
「かわいいゆるキャラの「赤ふんぼうや」も地域医療のリーダー。井階ドクターがこの着ぐるみで全国をかけめぐっています。

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