第25回議員の学校
|
|
「第25回議員の学校」
5月10〜11日、立川に来ています。
今回は新入生?が多く見受けられましたが池上学校長は「受講回数が多いからといって、どれほど成長してるかは疑問」とグサッと突かれます(そうだよな〜。前回指摘された、日本国憲法第8章…92条〜95条のわずか4条しかない地方自治の条文を私はまだ熟読していない)。
今回特に心にとまったのは86歳の杉原泰雄一ツ橋大学名誉教授の講義でした。日本憲法学の第一人者で物静かな語り口ながら難解な法律、法学を中学や高校生が理解できるようにと著書を精力的に出しておられます。
冒頭に「安保法制に賛成、反対を言う前に、地方自治に責任を持てるのか?」と受講者である私達地方議員に鋭く問題提起をされました。「立憲政治、立憲主義をとりもどそう」と現在、朝日新聞がトップ記事を連載している(そう、私も読んでその通り!と共感していました)が‘立憲’と言っても明治憲法と現憲法とは大きく違っていると。そもそも立憲主義ってなんだ? から始めなければ憲法を理解できない!と断言されました。
明治憲法では主権は天皇にあり、だから軍部などは「天皇陛下の名のもとに」暴走してしまった。
現憲法は前文第1段の第1文、第2文、第4文、本文の第98条1項、第99条にきっちりと明示している…読んでみれば本当にしっかり書かれてあります。そして「権利」と「権限」の違いも強調されました。
権利=国民が自分の利益のために使うことができる力。権限=国会や内閣などの権力担当者は自分の利益や目的のために使うことはできないのであって、憲法がはっきりと認めている権限だけを憲法の定める方法で行使しなければならない。〜〜ということを鑑みると、安倍晋三氏など多くの政治家はその点を理解していない(谷垣氏や高村氏や山口氏など弁護士資格を持っているのに勉強不足で誤用するのか、わかった上で悪用しているのか?)。
権力を担当する立場になると、人はどこまでも権力を濫用しがちになる…歴史をみればスターリンもキムジョンウンも然り…だから現在の日本国憲法は、国民が権力担当者を縛るもの!とハッキリ書いてある!
そこを自民党の改憲草案を見れば、国民にいっぱい義務付けしてるのが浮き出てきますよね〜。
安倍晋三氏が言う「戦後レジームからの脱却」の意味は明治憲法に戻したい!という願望なのだろう〜と納得します。
その、レジームというフランス語に表れていることも杉原先生はビシッと批判されました。「自国の言葉で説明できないものは国民に受け入れられない」と。「立憲ネット」の皆さんと力を合わせて頑張る〜などと今までの私は実に安易に立憲という重い言葉を口にしていたことを深く反省することができました。

|