横手市の水防訓練
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「横手市の水防訓練」
6月4日土曜日の肌寒い朝、十文字町の雄平橋に向かいました。白鳥が飛来する皆瀬川にかかる大きな鉄筋の橋向こうは湯沢市です。そこの広い河川敷が今年の訓練場でした。
各地域から精鋭の消防団員が集合して、土嚢づくりを開始。完成した土嚢を使って様々な水防工法が披露されました。
*改良積み土嚢工法:ビニールシートの約3分の1に土嚢を積み、残りのシート3分の2で土嚢を包む。包んだシートに重しの土嚢を置く→集中豪雨による内水浸水で低地が水没の恐れがあるときなどに有効。
*応急シート張り工法:ブルーシートの穴にPPロープを通し土嚢を結ぶ→応急対応として最小の資材で迅速に行えるため水防のみならず土砂災害などにも利用できる。
*木流し工法:5〜6mの木(2階の軒下より低い木が目安)に1本あたり4〜6個の土嚢をバランス良く取り付け、堤防上面の杭に固定し濁流に投げ入れる→土嚢の重みで水の流れを弱め、堤防の決壊防止に効果が大きい。
*川倉工法:17本の丸太を荒縄で結んで組み上げる伝統の水防工法(大雄消防団が確かな技術を継承し、優れたチームワークで作業を進めていく)→流れの強い場所に用いられ、流れを弱めるとともに堤防の保護にも効果を発揮する。
約3時間で見事な工法を見学しました。写真は土嚢つくりの様子と、完成した「川倉」です。


江戸の昔、菅江真澄が舟で渡った雄物川の支流が市内を流れ、田畑を潤し、ときには氾濫して住民を苦しめてきた歴史の中で、人々は助け合いながら工夫を重ねて命となりわいを守ってきたのですね。
しかも木流しの枝や丸太の組み方の美しさを追求しながら…というこだわりがすごい!と思いました。
見学者の私たちも、訓練が終わったころには太陽が昇るにつれて気温が上がり顔や手がヒリヒリでした。
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