市民と議員の条例づくり
交流会議2017
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「市民と議員の条例づくり交流会議2017春の総会企画〜新公会計制度と議会の予算、決算審査〜審議に納得していますか?市民に説明できますか?」という研修で、3月26日、法政大学市ヶ谷キャンパスに行ってきました。
宮澤正泰習志野市会計管理者の基調講演はとてもわかりやすく、今年9月に行われる2016年度決算から全国共通の制度になる新しい地方公会計について学びました。
夕張市がなぜ財政破綻したのか?を身近な例で説明され、炭鉱に代わる産業として第三セクターによる観光の基盤づくりを目指したが財源を借金に依存し、4〜5月の役所の出納整理期間を利用した繰り越し操作など会計間の不適切な処理をし、その財政状況をチェックできなかった議会にも厳しい目が向けられ、夕張市民はとてつもない犠牲を強いられている…という事実から再度学ばなければならないと話されました。
役所の法定台帳はあっても施設などの管理のためのもので、固定資産台帳がなかったと。
もともと小泉内閣の行政改革の1つが公会計でポイントは資産、債務改革であり、そのために「複式簿記の導入」と「固定資産台帳の整備」が求められ2015年に総務大臣通知で統一基準になったそうです。
折しも財産経営推進計画(FM計画) が全国の自治体で取り組まれ、横手市議会も特別委員会を設置して検討し、私も所属していますが、その課題には、PFIなど民間活力を利用することが課されています。
建物の原価償却を正確に見て公共のみならず民間の財務諸表をも見ていく力が必要になってくると強調されました。まずは自分のまちの資産の状況を把握すること!とのお話でした。
次に「予算、決算改革に踏み出した議会から」の実践報告がありました。生駒市議会の予算修正、多摩市議会の議会としての政策評価、会津若松市議会の予算、決算の政策サイクルについての報告で、丁度、数日前横手市議会で拝聴した江藤俊昭教授が紹介された内容だったので私はラッキーでした。
特に会津若松市議会議長のお話は、議長主催の各常任委員会正副委員長対象に勉強会をし、常任委員会間の温度差を解消したフォーマットを議会運営委員会に作成してもらい、それに基づいた分析をして、政策サイクルを作ってきたそうです。
「主語は市民」を貫いて市長側と議会との信頼関係を築いてきた、との発言が印象に残りました。

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